[監修:児玉和土/プロデューサー:佐々木良夫/音楽・音響効果:荒井佑/2018年3月2日リリース]
- サンドバッグ屋 ★★
- 取り憑く ★★
- 死者の遊戯 ★★★
この『18』は、不調だった前パートに比べ、シリーズの持ち味を取りもどしてきた観はあるものの、もう少し恐怖度の高い作品になったのでは? と不満が残ってしまうのが正直なところ。
「サンドバッグ屋」は、サンドバッグ代わりに客に殴られることで報酬を得ている男の話。社会の“闇”を映し出す商売ともいえる。終盤は予想外の展開となるが、「予想外」というだけであまり怖くないのが残念。
「取り憑く」は、結婚式のメッセージビデオを制作するため、ギターで歌っている様子を撮っていると異変が起こる。絵に描いたような心霊現象だが、それなりに緊張感もあり、卒なくまとめあげている。もう少し本シリーズらしいテイストを加える余地はあったようにも思うのだが。
「死者の遊戯」は、心霊番組のロケハンのため廃工場を探索していると怪異に遭遇する。本シリーズの十八番とする廃虚モノで、手慣れたつくりにはなっている。登場する“幽霊”とおぼしき存在がなかなか画期的でそこが見どころ。ただ、もう少し怖がらせてほしかったという想いも残る。
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