[演出:白石晃士/ナレーション:宮川宏司/2002年7月26日発売]
- 「登山」★
- 「進学塾にて」★
- 「雪の夜に」★
- 「観覧車」★
- 「電車の窓に」★
- 「線路上の影」★
- 「添付メール」★★
- 「彼女の秘密」★
- 「バレーボール」★
- 「砂嵐・その後」★
このパートは、『カルト』や『コワすぎ!』シリーズなど、傑作ホラー映画を量産する白石晃士監督が手がけている。ただ、その本領はここでは発揮されておらず、凡作の域を出ていない。
「登山」(★)は、山登りの途中で見つけた廃墟を探索しながら撮影した映像。不可解な「人影」が映ったとされるが、そのようには見えず、心霊現象のようにも思えない。
「進学塾にて」(★)は、進学塾で行なわれた合格パーティの様子を映す。「霊」とおぼしきモノが現われるが、なぜこのように平面的なのかが謎。
「雪の夜に」(★)は、大雪の降った東京の模様を撮影したもの。〈それ〉が現われた瞬間に映像が終わってしまうため、なにが映っているのか不明だ。リプレイで初めてわかる。
「観覧車」(★)は、デートを楽しむ観覧車のなかに異界のモノが現われる。映りかたが不自然で、もう少し実際にゴンドラに乗っているような実在感があると良かったのだが。
「電車の窓に」(★)は、早朝の電車内で起こった怪異をとらえる。スローモーションにして初めて心霊現象らしきモノがわかるが、ふつうに見ていてどうやってこれを発見したのは謎。
「線路上の影」(★)は、線路に現われた異形をとらえるが、心霊現象ではなくただの光の加減ではなかろうか。
「添付メール」(★★)は、投稿者に送られた差出人不明のメールに添付されていた映像。全編に漂う剣呑な雰囲気は評価したい。〈それ〉が現われる場所が意外だったが、素直に〈扉〉から出てきても良かったと思う(ただ、この不気味さは白石監督の『貞子vs伽椰子』で開花することになる)。
「彼女の秘密」(★)は、傷害事件を起こした少女を映した映像。不可思議な〈光〉が映りこんでいるそうだが、ただの光にしか見えない。
「バレーボール」(★)は、バレーボール大会を撮影した映像に不可解な現象が起こる。現象は人工的。よく発見できたなと感心するほど細かいシロモノ。
「砂嵐・その後」(★)は、『ver.X』『ver.X:2』でも取りあげられた「砂嵐」の続編。展開はなかなか面白い。ただ、いかんせん砂嵐そのものはそれほど怖いものではないので、満足度は低い。
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