心霊・恐怖・衝撃・戦慄の映像を分析

  1. 封印映像

封印映像44 寄生虫

[監修:鬼塚リュウジン/音楽・音響効果:荒井佑/2019年12月4日リリース]

  • 「道連れの場所」◆◆◆
  • 「心霊スポット案内人2」◆◆◆
  • 「二口女」◆◆◆◆
  • 「寄生虫」◆◆◆◆

このパートは『38』と同様に、若手スタッフの玉置氏・山口氏が案件をさばいていく番外編(?)。あくまでこの2人のふるまいにスポットを当てるのがメインで、現象のほうはサブとしておざなり——と予想していたのだが、意外にも(といっては失礼ながら)サブであるはずの怪現象もしっかりつくりこまれている

道連れの場所」は、学校の屋上で起こった奇妙な出来事を撮影したもの。話がどう転がっていくのか予想がつかず、まったく明後日あさっての方向からモチーフを持ってきている。インパクトに欠けるのが難点だが、玉置氏・山口氏のグダグダっぷりを加味すれば、なかなか楽しめる一編といえる。

心霊スポット案内人2」は、あろうことか『38』収録のエピソードの続編。投稿映像では、なにが起こっているのか理解できず、ナレーションで背景が語られても理屈に合わず、そこがかえって不気味さを醸し出している。玉置氏たちのやりとりも見どころにはなるが、前回ほどの滑稽さがないのは惜しい。

二口女」は、不審な女がゴミをあさっている映像に、とんでもない異形の姿が映る。この異形の造形をまずは評価したい。やはり玉置氏たちが現場に出張る展開となるが、本シリーズの持ち味を活かすなら、もう少し意外性があってもよかったように思う。

寄生虫」は、山口氏の友人が不可解な現象に悩まされる。タイトルからして剣呑な雰囲気が漂うし表題作でもある。期待半分、不安半分といったところだが、悪くない出来栄えだ。玉置氏たちが騒動の渦中に放り込まれるため臨場感がある。本作にも異形が登場するが、こちらも造形にこだわりを見せている。ただ、もっとえげつない展開になってもおもしろかった気がする(ふたりのうち、どちらかが異形に噛まれるとか)

封印映像の最近記事

  1. 封印映像56 うつろ舟

  2. 封印映像55 かみよもじ

  3. 封印映像54 オトドケモノ

  4. 封印映像53 三つ編みの女

  5. 封印映像52 心霊処理場

関連レビュー

コメント

    • 匿名
    • 2025年 5月 04日 8:42pm

    最近の封印映像はどうですか?

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


最近のレビュー
おすすめ作品
  1. 【ほんとにあった!呪いのビデオ】おわかりいただける最恐映像42選
  2. 〈フェイクドキュメンタリーQ〉の「フェイク」は「ニセモノ」ではない
  3. 〈心霊マスターテープ〉はいつものメンバーが騒ぐだけ……ではない
  4. 『ほんとにあった!呪いのビデオ』の製作者・張江肇さんにインタビューしま…
  5. 『このテープもってないですか?』の恐ろしさがあなたにわかりますか?
アーカイブ
アーカイブ
PAGE TOP