[演出:児玉和土/構成:児玉和土/ナレーション:中村義洋/2010年3月5日発売]
- 「シリーズ監視カメラ マンションの屋上」★
- 「恨眼」★★
- 「深夜のドライブ」★★★
- 「体験入学」★★
- 「呪いの携帯メール」★
- 「騒音」★
- 「テニス・サークル」★
- 「続・呪いの携帯メール」★★★
パート36は、2作に分けられた「呪いの携帯メール」(★★★)がメインのあつかい。友人の誕生日に携帯電話で撮ったお祝いのメッセージに異変が起こる。投稿映像やその後の展開、怪異の背景になかなかこだわりを見せる。
「シリーズ監視カメラ マンションの屋上」(★)は、飛び降り自殺が多発するマンションの屋上に設置された監視カメラの映像。心霊現象としてはかなり地味。〈霊〉そのものの姿は見えないのだが、映っていても良かったのでは? そこが不合理ということで、ホンモノらしさはあるかもしれない。
「恨眼」(★★)は、「心霊博士」と名乗る謎の人物(パート30にも登場)から送られてきた映像。初見ではなにが映っているのかわからなかったが、リプレイで確認するとなかなか不気味。前回はイマイチだったが、「心霊博士」の面目躍如といったところか。ただ、異形は〈非霊生者〉の観もある。
「深夜のドライブ」(★★★)は、交通事故の模様を撮影していると奇怪な出来事が起こる。異形は静止画ではなく動いているのでインパクトがある。ただカメラワークがやや不自然な気も。
ところで、これが交通事故の被害者の〈霊〉だったとして、なぜ投稿者のところに現われたのだろう? 現場を撮影していたことを咎める意図があったのか。死者はそこまで気にするのか……と疑問を抱くのは野暮なのかもしれないが。
「体験入学」(★★)は、映像専門学校の体験入学で、参加者が街の一角を撮影したもの。映りこんだモノは不気味だが、〈出現域制御〉の問題が気になる。
「騒音」(★)は、階上の騒音に悩む投稿者の友人が抗議に行く様子をとらえたもの。霊とおぼしきモノが映るが、もうちょっと濃く出てきても良いのでは? 〈霊〉より住人のほうが不気味なのが本作のポイント。
「テニス・サークル」(★)は、大学のサークルの練習風景を映したもの。ピンポイントな場所に異形が現われる。〈出現域制御〉とは別の意味でアングルが不自然な点にも注目したい。
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