[構成:中村義洋・鈴木謙一/ナレーション:中村義洋/1999年12月22日発売]
- 「野球場に現われる少年」★
- 「車の窓にはりついた手」★
- 「運動会の8ミリフィルムに…」★
- 「闇に浮かぶ男の顔」★
- 「心霊写真が撮られた現場にて」★
- 「屋根裏にうごめく人の顔」★★
- 「カップルを見つめる女の横顔」★
- 「いるはずのない男の声」★
- 「ビデオレターから見つめる目」★
- 「4人いる」★★
- 「仏壇の遺影の顔が…」★★
- 「襲いかかるラップ音」★
パート3は、「おや?」と思わせる作品は2〜3つほどあるものの、全体的には小粒な印象。早くもシリーズの低迷期に入った観もある。
「野球場に現われる少年」(★)は、野球の試合を撮影した映像に不可解なモノが映る。たしかに〈人影〉らしきモノが見えるが、特別なものには思えない。むしろ、なぜこれを心霊現象だと考えたのか、そちらのほうが気になる。
「車の窓にはりついた手」(★)は、夜道を走る車内を映した映像に奇妙な現象が起こるが、後部座席の窓をフレームに入れようとするのは不自然。〈出現域制御〉の問題がある。
ほんとにあった!呪いのビデオ「車の窓にはりついた手」 – YouTube
「運動会の8ミリフィルムに…」(★)は、運動会の様子をとらえた8ミリフィルムの映像。フィルムであれば二重写しの可能性もありそうだが、あとから合成したようにも見える。
「闇に浮かぶ男の顔」(★)は、肝試しの最中に異形が現われる。まわりの状況がわからないだけに、ホンモノともニセモノともいいがたい。
「心霊写真が撮られた現場にて」(★)は、東京郊外にある城跡で起こった異変。映像に紛れこんだとされる〈顔〉が顔に見えない。途中で紹介される心霊写真も合成のよう。
「屋根裏にうごめく人の顔」(★★)は、害虫駆除の業者が撮影した屋根裏の様子。例によって画像を投影しているように見えるが、かりに本当に〈霊〉かなにかだったとして、厚みを持たない二次元の存在としか思えない。これ以降、しばしばこんな“二次元の霊”が登場する。
「カップルを見つめる女の横顔」(★)は、ラブホテルで撮影された映像。これも“二次元の霊”。また、出現する部分が直前に隠される〈出現域制御〉も気になる。
「いるはずのない男の声」(★)は、ラジオドラマの収録中に録音されたもの。奇怪な出来事としてあつかっているが、ただの技術的なトラブルでは?
「ビデオレターから見つめる目」(★)は、遠距離恋愛をしている恋人に送るために撮影されたビデオレター。おあつらえ向きに異界のモノが出現しやすそうな隙間が空いている。さらに、出現予定の部分が直前に隠される(出現域制御)。
ほんとにあった!呪いのビデオ「ビデオレターから見つめる目」 – YouTube
「4人いる」(★★)は、キャンプの様子を撮影したもので、ありえない映像がおさまっている。これは面白い現象。知らない間にカメラのスイッチが入っていたとも考えられるが、そうだとすると、カメラワークが不自然で、やはり不思議な出来事としか言いようがない。
「仏壇の遺影の顔が…」(★★)は、部屋のなかにある仏壇の写真に異変が起こる。少しビクッとなる映像。ただ、その現象がなにを意味しているかは不明。うがった見かたをすれば、写真をすり替えようと思えばできなくもない。
「襲いかかるラップ音」(★)は、若者が談笑する様子を撮影したもの。謎のラップ音が鳴るが、そんなものではとくに恐怖を感じない。さらに、映像に映る人物が直前に音の鳴るほうを見ているようにも思え、ニセモノらしさが漂う(なにが起こるかあらかじめ知っていた?)。
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