心霊・恐怖・衝撃・戦慄の映像を分析

  1. ほんとにあった!呪いのビデオ

ほんとにあった!呪いのビデオ106

[構成・演出:藤本裕貴/製作:張江肇、鈴木ワタル/プロデューサー:張江暁、岩村修/演出補:男鹿悠太、木勢まりあ、美濃良偲/演出協力:菊池宣秀/編集協力:美濃良偲/音楽・音響効果:ボン/ナレーション:中村義洋/2024年7月5日発売]

  • 「捜索」★★
  • 「ハノイ」★★
  • 「修学旅行」★★★
  • 「呪いのビデオ 前編」★★★★
  • 「舞台挨拶」★★
  • 「ホームレス」★★
  • 「呪いのビデオ 後編」★★★★

長編「呪いのビデオ」(★★★★)はシリーズとおなじタイトルが冠せられ気合いのほどがうかがえる。とある人物が指摘するように、たしかにスタッフのやっていることには大きな矛盾がある。そこが存続の危機、アイデンティティの崩壊へとつながっていくのかもしれない。スタッフは、奇怪なビデオに関わり自分たちに累が及ぶことを怖がったりしているが、いまさらながら自分たちの愚に気がついたらしい。シリーズが始まって25年になるのだが……。

ちなみに、「ほんとにあった! シリーズ存続の危機」を、こちらの記事で製作者の張江肇さんに教えていただきました。

捜索」(★★)は脱走してしまった飼い犬を探しながら撮影していると奇怪な出来事に遭遇する。古びた神社という舞台が剣呑な雰囲気を醸し出す。現れたモノも不気味であるが、〈出現域制御〉の問題は気になるところ。

ハノイ」(★★)はベトナムに観光旅行に行った際に体験した様子がおさめられている。映像に映る不気味な存在と投稿者の体験。両者が関係するかのように扱われているが、じつは無関係なのでは? むしろそう考えたほうが理不尽で恐ろしさが増す。

修学旅行」(★★★)は中学校の修学旅行の様子をおさめた映像に不可解な人影が映り込む。往年のエピソードを思い出させる。例によっていわく・・・が語られるが、映像とは無関係と考えるほうが、やはり怖い気がする。ただ、過去作に現れたモノよりも不気味な点は評価に値するだろう。

舞台挨拶」(★★)は、劇場公開された『ほんとにあった!呪いのビデオ100』の舞台挨拶に現れた奇妙な存在をとらえる。一見してわからず、何度もリプレイを観てやっと確認できた。本シリーズの関わる映像だけに「仕込みでは?」と疑ってしまうのはやむを得まい。

ホームレス」(★★)はホームレスとおぼしき男性たちが争う様子を撮影していると、不可思議なモノが記録される。たしかに合理的な説明のつかない現象といえる。ただ、それよりも投稿者の不謹慎な言動が気になるが、本作はそちらほうが主旨なのかもしれない。

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