[演出:松江哲明/構成:松江哲明/ナレーション:中村義洋/2001年12月21日発売]
- 「祭り」★
- 「雨道」★
- 「ゲーム」★
- 「廃墟」★
- 「祭己(チェサ)」★
- 「万博」★
- 「合宿」★
- 「道路」★
- 「白い足」★
- 「結婚式」★
- 「オルガン」★
- 「滝-白い影」★
このパートで紹介される心霊現象は、ナレーションで説明されるようには見えないものがほとんど。現在とは心霊現象に対する価値観(どういう心霊現象が怖くて面白いか)が異なるので、リリース時期を考えれば、やむをえないかもしれない。
「祭り」(★)は、阿波踊りの様子をおさめた映像。やはりナレーションで言うモノには見えない。
「雨道」(★)は、空にかかる虹を撮ったもの。典型的な合成で、しかも仕上がりが粗い。
「ゲーム」(★)は、テレビゲームで遊んでいるときに奇怪な存在が現われる。〈それ〉はブレており、〈異形像微動〉の問題がある。
「廃墟」(★)は、廃墟を探索しているときにとらえられた怪異。なにかが映っていることはたしかだが、これもナレーションの説明するモノには見えない。
「祭己(チェサ)」(★)は、韓国の儀式「チェサ」を行なう様子を撮影したもの。奇妙な声が聞こえたとのことだが、それが「奇妙」であることを裏づけるのは投稿者の証言しかない。つまり、理屈で説明のつく現象だったのではないか。
「万博」(★)は、万博の様子を8ミリフィルムで撮影したもの。不可解な〈影〉が現われるが、とってつけたような感じ。いかにも合成っぽい。
「合宿」(★)は、運動部が合宿で泊まっていた部屋にあの世のモノらしき存在が現われる。なにかしら映ってはいるが、特別なモノには思えない。
「道路」(★)は、交通違反の取締用のカメラがとらえた怪異。このような映像をチェックしつづけていたというのは解せない。なにか理由があったのだろうか? これを〈人影〉と言いはるのは、それこそ奇妙だ。
本題からはずれるが、投稿者の名前にモザイクがかかっているのはなぜなのか。仮名にすればいいだけの話。現にこの後の投稿者は仮名になっている。
「白い足」(★)は、子どもが日本人形で遊ぶ様子を撮影したもの。その背後で怪現象が起こる。現われるモノは、過去作(パート2「踏切に現われた足」)とおなじ素材を使いまわしているようにも思える。
「結婚式」(★)は、結婚式で発せられた不気味な〈声〉を記録する。〈声〉はあまりに自然で、ほんとうにその場にいただれかのものかも。
「オルガン」(★)は、オルガンの練習をしていると、奇妙な〈顔〉が現われる。オーソドックスな出現のしかたがかえって新鮮。〈出現域制御〉の問題はあるが。
「滝-白い影」(★)は、滝に不可解な〈女〉が現われる。投稿者の女性が素人っぽくない(美人)のが気になる。異形はとってつけたような感じ。
余談だが、この作品の〈霊〉が現われる場面で、DVDの映像が止まってしまった。なにか関係あるのだろうか。“除霊”*をしたら改善はしたが。
*:除霊=DVDの盤面を拭くこと。
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