[演出:岩澤宏樹/構成:岩澤宏樹/ナレーション:中村義洋/2011年6月3日発売]
- 「大震災」★
- 「母の思い」★★★
- 「沈める者」★★
- 「霊園」★★
- 「腹切りやぐら」★★
- 「シリーズ監視カメラ 病院」★★
- 「邪願」★★★★
- 「追跡録 前編」★★
- 「続追跡録 前編」★★
このパートから岩澤宏樹氏が演出補から演出へ昇格。いよいよ真打ちが登場といった感じで、最高潮の盛りあがりを見せていく。本シリーズが今日まで存続しているのは、前任の児玉氏とこの岩澤氏の功績だろう。
このパートでは早速、軽いジャブを打ちこむように、「邪願」(★★★★)という傑作が登場している。
一方で、長編の取材モノとなる「追跡録」(★★)は、箸にも棒にもかからないことはないが、そろそろ冗長さを感じてしまうのは否めない。
「大震災」(★)は、2011年3月11日に起こった大震災の日に撮影された映像。空に異様なモノが浮かんでいるが、どう考えても地震のほうが怖い出来事で、怪奇現象などどうでもよくなってしまう(東日本大震災が起こったのは、この巻がリリースされる3か月前)。
「母の思い」(★★★)は、投稿者が母親とともに観光する様子を撮影したもの。母親の姿が不気味に変わるが、映像の不具合と思えなくもない。
ほんとにあった!呪いのビデオ「母の思い」 – YouTube
「沈める者」(★★)は、家族が海で遊ぶ様子をとらえた映像。不気味な〈女〉の姿が映りこむのだが、よく見るとセクシーである。異界のモノが持つ悪意が感じられない。イメージビデオの映像かなにかが紛れこんだようにも思えるのだが。
「霊園」(★★)は、墓地で肝試しをしているところへ、不気味なモノが映りこむ。いかにもなにかが出そうな不自然なカメラワークではあったが、良い出現のしかたと評価できる。
「腹切りやぐら」(★★)は、鎌倉を観光しているときに撮られたもの。本作も異形の出現のしかたが良い。途中で映像が乱れるのはややマンネリな気もするが。
「シリーズ監視カメラ 病院」(★★)は、病院に設置された監視カメラに不可解な現象が起こる。これまでにないパターンの出来事が起こる点に注目したい。
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