[演出:藤本裕貴/構成:藤本裕貴、田中翔/製作:張江肇、鈴木ワタル/プロデューサー:張江暁、岩村修/演出補:男鹿悠太、木勢まりあ、田中翔/演出協力:寺西涼、美濃良偲、菊池宣秀/構成協力:関口さと子/音楽・音響効果:ボン/ナレーション:中村義洋/2023年8月4日発売]
- 「橋の下」★★★
- 「聖夜」★★
- 「鬼女の山 前編」★★★
- 「海を歩く足」★★★
- 「火災通報」★
- 「内見」★
- 「鬼女の山 後編」★★★
長編「鬼女の山」」(★★★)の端緒となる投稿映像に映る怪現象は怖くないが(やっつけ仕事にようにも思える)、ストーリーは剣呑な方向へ転がることを予感させる。とはいえ、本シリーズにはよくあるパターンに堕する気配もあり、いまの時点では期待半分・不安半分といったところだ。
「橋の下」(★★★)は、河川敷で花火を楽しむ投稿者が不可思議な体験をする。怪異は2つあり、一方はなんとか理解できるものの、もう一方は意味がわからず、そこに不気味さが漂う。2つの現象は関連していないのだろうか。細かいことだが、〈出現域制御〉が惜しい。
「聖夜」(★★)は幼稚園で開かれたクリスマス会の様子を撮影した映像に不気味な存在が映り込む。初見では見逃してしまった……と思ったのだが、じつはしっかり目に入っていた。一見すると異様さがわからないので、じつは怪現象ではないのでは? という疑問もあるが、よく見るとこの世のモノではない感じはたしかにする。それよりもナレーションでも触れられている人形のほうが気になる。
「海を歩く足」(★★★)は友人たちと海岸で飲み会をしているときに恐ろしい体験をする。タイトルの「海を歩く足」は『2』の「踏み切りに現れた足」に似ている(というより同じ?)。懐かしさに浸っていると、しっぺ返しを食らう。
「火災通報」(★)はビル火災とおぼしき出来事を撮影していると異様なモノが現れる……との触れ込みだが、リプレイを見てもよくわからなかった(言われればたしかにそうかも、と思える程度)。あからさまでないだけに、むしろホンモノらしいといえなくもないのだが。
「内見」(★)は新居の内見をしているときに撮った映像に奇妙なモノが映っている。初見ではよくわからず、リプレイで存在をやっと確認できた。それほど朧げな感じだ。やはり、だからこそホンモノと考えるほうが建設的なのかもしれない。




この記事へのコメントはありません。