[演出:菊池宣秀/構成:菊池宣秀・森澤透秀/ナレーション:中村義洋/2015年6月3日発売]
- 「バッティングセンター」★★
- 「アスレチック」★
- 「スケープゴート 前編」★★★
- 「シリーズ監視カメラ 門」★★
- 「断崖」★★
- 「タイムカプセル」★★
- 「救急車」★
- 「続・スケープゴート 前編」★★
長編取材モノの「スケープゴート」(★★★)は、恒例の夏の三部作。「前編」で紹介される心霊映像は、けっこう怖い現象がとらえられている(ややネタバレだが、この短編ホラーに似ている)。
「続・スケープゴート 前編」(★★)の映像は、たしかに異形が突然現われたように見えるのだが、肉眼ではちがった見えかたになるはず。物語はそれなりに興味をひかせるもので、次巻への期待が高まる。
「バッティングセンター」(★★)は、バッティングマシーンの異変とともに、恐るべき怪異が記録されている。細かい部分に過去作にない現象が見られるが、それ自体は恐怖を呼びおこすものではない(むしろ合成技術の発達に感心する)。また、異形のモノに生気が感じられてしまう(非霊生者)のがマイナス。
「アスレチック」(★)は、アスレチックの丸太の隙間に奇妙なモノが現われる。もうちょっとはっきりと出てくれれば、恐怖度が増したと思う。
本題とは関係ないが、投稿者が顔出しをしているのだから、幼いころの本人が映っている投稿映像にモザイクは必要ないのでは?
「シリーズ監視カメラ 門」(★★)は、とある一軒家の玄関先で起こった怪異。なかなか不気味な現象といえる。異形にちゃんと影もついている点に注目したい。
「断崖」(★★)は、心霊スポットとして有名な岬で恐怖に遭遇する。実際に起こった出来事ならかなり怖いわけだが、いかにも作りものめいているところが残念。別の心霊ビデオシリーズなら良いのだが、本シリーズの作品としてはマイナスになってしまう。
「タイムカプセル」(★★)は、タイムカプセルを掘り出していると、異形が現われる。事前に異変の内容が説明されるため、驚きが少ない。カメラワークも、そこでなにが起こるかを知っているような動きかた。ただ、背景となる話はそれなりに陰惨なのは評価できる。
シリーズ初期にまったくおなじタイトルの作品がある(パート5「タイムカプセル」)。あちらは心霊現象は地味だが、本作より不気味に仕上がっていた。つくづく心霊現象の奥深さを感じてしまう。
「救急車」(★)は、事故現場で奇妙な存在をとらえられる。過去作にもこんなふうに出てきたことがあったが(パート31「障害者マラソン」)、本作には生気が感じられる(非霊生者)ところがマイナス。
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