[演出:山本清史/構成:黒薔薇の貴婦人/ナレーション:中村義洋/2004年2月6日発売]
- 「温泉旅館の夜」
- 「チャイムを鳴らすのは誰?」
- 「肝試し」
- 「廃墟映画館」
- 「フリーマーケット」
- 「大人には見えない」
- 「霊の通る道」
- 「街頭防犯カメラ」
- 「電車からの風景」
- 「航空イベント」
- 「添付された呪」
- 「御神輿の傍」
- 「留守番電話の怪」
- 「血塗られた人形」
- 「線路に飛び込むもの」
- 「幼稚園運動会の怪」
- 「盗撮コスプレイヤー」
- 「生霊の声が聞こえる」
- 「少年蹴球」
- 「砂嵐」
ほぼすべての作品において、初見はもちろん、リプレイしたり静止画にしたりしても、なにが映ってるのかわからない。
たんに「怖くない」「合成っぽい」というなら良いのだが、制作スタッフには失礼ながら、どこか心霊映像を小馬鹿にしたようなシニカルな創作姿勢が透けて見え、本シリーズのファンとしては不快感を覚える。
『ほんとにあった!呪いのビデオ』というタイトルが付けられてはいるが、まったく別ものと考えたほうがよさそうだ。
*大変恐縮ながら、評価の対象外とさせていただき、★印は省略しています。
「温泉旅館の夜」は、枕投げをしていると不可解な存在が現われたのことだが、わからなかった。
「チャイムを鳴らすのは誰?」は、イタズラ対策のために仕掛けたカメラに奇怪なモノが映りこんだそうだが、それらしいモノは見つけられない。
「肝試し」は、サークルの恒例行事である肝試しの最中に怪奇現象が起こる。なにかが映っているのはたしかだが、ただの光の加減にしか見えない。
「廃墟映画館」は、廃墟となった映画館のスクリーンに異様なモノが映ったとのことだが、やはり光の加減のようだ。
「フリーマーケット」は、にぎわう人々の間に不可解な影が見えるそうだが、見つからない。
ほんとにあった!呪いのビデオ「フリーマーケット」 – YouTube
「大人には見えない」は、少女がなにもない空間に向かって話しかけている。不可解な「声」が記録されているそうだが、聞こえなかった。
「霊の通る道」は、ビルの監視カメラに謎の現象が映りこむ。心霊現象などではなく、合理的に説明がつけられそうだ。
「街頭防犯カメラ」は、防犯カメラに奇妙なモノが映る。ホンモノなら不思議な現象といえるが、カメラの不具合にも思える。
ほんとにあった!呪いのビデオ「街頭防犯カメラ」 – YouTube
「電車からの風景」は、東京を観光している際に撮られた映像に不可解なモノが映ったらしいが、どれが〈それ〉なのかわからない。
「航空イベント」は、飛行機に不可解な影があるらしいが、あとから合成したような仕上がり。
「添付された呪」は、フリーメールから届いたメールに奇妙な画像が添付されていたという。これも不思議な現象といえるが、投稿者の話を100%信じていいものかどうか……。
「御神輿の傍」は、神輿の様子をおさめた映像に不可解なモノが映りこむ。〈霊〉とおぼしき存在はカメラのブレに連動せずに動く(異形像微動)。
「留守番電話の怪」 は、留守番電話に奇妙な声が入っているそうだが、空耳としか思えない。
「血塗られた人形」は、投稿者の大切にしていた人形に異変が起こる。不気味な雰囲気が漂っている点は評価したいが、もう少しスタッフが踏みこんで検証しても良かったのでは?
「線路に飛び込むもの」は、駅のホームに設置されたモニターに不可解なモノが映っているというが、わからない。
「幼稚園運動会の怪」は、幼稚園の運動会で園児に奇妙な現象が起こっているのだが、かなりわかりづらい。
「盗撮コスプレイヤー」は、コスプレのイベントで盗撮した映像に不可解なモノが映っているという。なにかが映っているのはたしかだが、合理的に説明できないシロモノかどうかは不明。
「生霊の声が聞こえる」は、部屋でラップ音と奇妙な女の声が聞こえたという。ラップ音すら聞こえず、声はまったくの空耳としか思えない。
「少年蹴球」は、サッカーの試合を記録した映像に奇妙な存在が映っている。不気味であるのはたしかだが、人為的なモノのように思える。
ほんとにあった!呪いのビデオ「少年蹴球」 – YouTube
「砂嵐」は、テレビの砂嵐に恐ろしい顔が浮かぶ。『戦慄投稿BEST20』のなかでかろうじて楽しめる作品といえる。ただ、それは作りものだからだろう。
この記事へのコメントはありません。